皮膚のバリア機能についての質問
皮膚のバリア機能ってなんでしょうか?
Q.アトピー関連の本やサイトを見ていると「バリア機能」という言葉がよく出てきますが、なんとなくわかるのですが、もう少し詳しく教えて欲しいです?
A.皮膚は私たちの体を守ってくれる存在です。熱い、冷たい、痛い、など危険を即座に脳に伝え回避してくれます。さらに細菌やウィルスなど有害なものを体に入れないようにする役割を「バリア機能」と表現します。
皮膚はおおまかに分けると表皮と真皮に分けられます。そして、表皮は何層にも別れ、表皮の一番下から新しい皮膚が作られ、表面に向かって上がっていき、表面の皮膚は「角質層」と呼ばれ、毎日少しずつ剥がれ落ちていき、肌のサイクルが日々行われています。
この角質層こそが最も強い「バリア機能」の中心なのです!
しかし、問題はここからです。通常このバリア機能のおかげで体が守られていますが、アトピーの場合はこのバリア機能が弱く、黄色ブドウ球菌など、痒みを強くする菌が増殖してしまったり、アレルゲンを皮膚からとりいれてしまったりします。
またこの角質層が弱いと肌の水分も失われやすく、潤いが保てない状態になり、特に冬の乾燥の時期などには肌がガサガサになり、アトピーの症状が悪化してしまうのです。
ちなみに、赤ちゃんはこのバリア機能がとても未熟でアトピーでなくても肌トラブルが多いことで知られています。その事実からも、バリア機能を少しでも強くすることがアトピー改善に必須であることがわかると思います。
ドライスキンとはどんな皮膚のことを言うのでしょうか?
Q.ドライスキンと言う言葉をよく聞きますが、どのような肌のことをドライスキンと言うのでしょうか?
A.肌のバリア機能の中心である「角質層」にはたくさんの水分が含まれています。そして角質層の表面には「皮脂膜」があり、さまざまな物から体を守り、さらに水分が抜けるのを防いでいます。
しかし、アトピーによってバリア機能が低下し、さらに掻きむしることによってさらに傷ついた角質層はアレルゲンなどの有害な物質が入り込むだけでなく、水分が保てない状態になってしまうのです。
このように角質層の水分が減ってしまい、カサカサガサガサになった肌をドライスキンと呼びます。ドライスキンはアトピーの特徴の一つなのです。
また、炎症が出ていて掻きむしったところだけドライスキンになる訳ではなくて、多くの場合、体中がドライスキン状態になり、かゆくないところもガサガサと乾燥気味になってしまいます。
ドライスキンは刺激に敏感?
ドライスキンとなり、バリア機能が低下した皮膚は、とても刺激に敏感になってしまいます。例えば、汗をかくだけでその汗が刺激となり、痒みが増してしまったり、他にも空気の乾燥、石鹸やシャンプーなどの添加物、気温の変化、服の素材や洗濯洗剤など、刺激になるものは様々です。
ドライスキンで大変なのが、お風呂です。お風呂であたたまることはとても良いことですが、それが刺激になり、痒みにつながってしまうのです。しかもお風呂の後は毛穴や角質細胞の間が開き、内側にあった潤いが外に出てしまうのです。
ただでさえ、潤いが少ない肌からさらに潤いが逃げてしまう「過乾燥」状態になってしまいます。一体、ドライスキンのアトピーの子ども達にとってお風呂の時間はどうしたらいいのでしょうか?
実はアトピーの子の為の、「上手なお風呂の入り方」があります。これによってお風呂はアトピーの大敵ではなく、アトピー改善の有意義な方法となるのです!
以下の記事を参考にしてください。
サイト内参考記事/
>>上手なお風呂の入り方