早すぎる離乳食がアトピー悪化に!
赤ちゃんが母乳やミルクだけでなく、食べ物を食べるようになると、母親としてはとても嬉しくなりますよね。でも、ちょっと待って下さい!
アトピーの赤ちゃんの離乳食を早い時期から始めることは危険です。アトピーと離乳食の関係をお母さんがよく知った上で、ゆっくり始めることが大切です。
早い時期の離乳食は負担に
通常では5,6ヶ月ころから始めるように言われている離乳食ですが、実はアトピーの赤ちゃんにとっても、そうでない赤ちゃんにとっても、とっても負担の大きい物になってしまいます。
なぜならその時期は赤ちゃんの消化器官がまだ未発達だからです。未発達の状態で離乳食を始めてしまうと、未消化のものが腸内から血中に取り込まれてしまい、体内に蓄積してアトピーの原因になるばかりか、アレルギーの原因にもなってしまいかねません。なので、離乳食はあせってはじめずに赤ちゃんの腸内の準備が整ってからにするのが懸命です。
では、いつ赤ちゃんの腸内の準備が整うのでしょうか?赤ちゃんの消化器官が発達し、何とか消化ができるようになってくるのは1才頃と言われています。なので、離乳食を始めるのはその前後が一番適していますが、赤ちゃんによって発達はかなり個人差があるので、全員が1歳から始める必要はありません。
腸内が整ってきた目安としては①前歯が生えてきた②よだれがしっかり出てい る、ということがあります。歯はしっかりと食べ物を砕き、よだれは消化を助けてくれます。わが家では様子を見ながら10ヶ月少し前から始めました。そのくらいで十分です。
離乳食がなくとも栄養は足りる
離乳食を遅く始めるというと、きっと栄養が足りるのかしらと心配になるお母さんもいることでしょう。大丈夫です。母乳だけで十分栄養は足ります。
母乳には免疫グロブリンAという抗体が含まれており、胃腸の粘膜を保護してアレルギーやアトピーのもととなる未分解のタンパク質から、赤ちゃんを守ってくれます。なので、赤ちゃんの腸の準備が整うまでは母乳のみで育てるほうが安全です。
ただし、母乳が質が悪、栄養がバランスが崩れてしまっていては意味がありませんので、お母さんは栄養状態のよい母乳となるように、食生活にはしっかりと気をつけてくださね。
その後のアトピーを決める離乳食
腸内環境は免疫を左右するため、アトピー改善にはとても重要になってきます。腸内環境を良くすることが出来れば、自ずとアトピーは良くなってきます。その腸内環境を決めるという点でも、離乳食はとても重要です。
母乳だけ飲んでいる赤ちゃんの腸内は乳酸菌が多く、とても良い状態で保たれることが多いです。それが、離乳食を食べ始めると腸内細菌のエサが変わってくるので、エサをたくさんもらえる菌が多く勝ち残っていくことになります。
そして、2,3才ころまでには固有の腸内環境の生態系が出来上がります。一度出来上がった生態系は作り変えることはとても大変になってきますので、離乳食でしっかりと善玉菌を育ていくことが大切になってきます。
タンパク質や脂は 悪玉菌が好んでエサにしますので、炭水化物(オリゴ糖)や食物繊維を中心とした離乳食が好ましいです。
参考記事 >>善玉菌を元気にするオリゴ糖!
離乳食の進め方
初めは5分がゆぐらいを1日大さじ1杯から始めて下さい。少しずつ増やして、数日して慣れてきたら、徐々に水分を減らしていきます。歯が生えていると思いますので、だんだんもぐもぐすることに慣れてきたら、2週間ぐらいでおかゆでなくともかなり柔らか目のご飯で大丈夫になりますので、それと、野菜をダシでやわらかく煮たスープを一品くわえます。
1、2ヶ月ぐらいしたら、それに柔らかく煮た野菜のおかずをもう一品加えます。(カボチャや人参を蒸したものなど)しっかり柔らかくなっていれば、さいの目に切ったものでも大丈夫です。
1才すぎたら腸内環境が少しずつ整ってきますので、消化しやすいしらすや豆腐などタンパク質を加えたおかずをつけるようにします。 味付けは基本薄味で塩や醤油、味噌などといった基本の調味料だけで十分です。
参考記事 >>アトピーの子の離乳食はいつから?